皮脂や汗の過剰分泌によるニオイ

皮脂や汗の過剰分泌が、ニオイの原因になる場合があります。
頭皮には、顔のTゾーンよりも多くの汗腺や皮脂腺が集まっています。そのため、皮脂や汗が過剰に分泌されると、雑菌がそれを分解し、ニオイが発生しやすくなります。

以下に、ニオイが発生するメカニズムと、ニオイが強くなりやすい条件をまとめました。

■ ニオイが発生するメカニズム

1. 皮脂や汗が分泌される
2. 常在菌が皮脂と汗を分解する
   • 頭皮に存在する常在菌（ブドウ球菌など）が、汗に含まれる乳酸や皮脂の脂肪酸をエサにして分解
3. ニオイ物質が発生する
   • 2.の分解過程で、ニオイの原因となる以下の成分が発生
   • ジアセチル： 汗の乳酸が分解されて発生するニオイ成分
   • ノネナール： 皮脂の脂肪酸が酸化・分解されて発生するニオイ成分

■ ニオイが強まりやすい条件

• 暑い時期や運動後
  • 汗や皮脂の分泌量が増加するため、ニオイの原因物質も増えやすくなる
• 汗をかきやすい／皮脂が多い体質
  • ニオイのもととなる汗や皮脂が多い体質の方は、ニオイが強まりやすい傾向に
• 汗や皮脂が酸化している状態
  • 分泌されたばかりの汗や皮脂は無臭だが、時間が経って空気に触れると酸化が進み、ニオイ成分が発生

ホルモンバランスや加齢による影響

加齢やストレス、生活環境の変化などによりホルモンバランスが乱れると、皮脂の分泌量が変化し、頭皮のニオイにつながることがあります。
ホルモンの変化による影響は、性別や年代によって異なる傾向があります。
以下の表に、年齢別・男女別で見られる頭皮のニオイ傾向をまとめました。

湿った頭皮や生乾きによる雑菌の繁殖

シャンプーしても頭皮のニオイが気になる場合、髪の毛や頭皮の生乾きが原因となっている可能性があります。
シャンプー後の習慣に当てはまる項目がないか、一度チェックしてみましょう。

• ドライヤーで乾かす時間が短い
• ドライヤーの風量が弱すぎる
• 髪の表面だけ乾かして、頭皮が湿ったまま
• 自然乾燥のままにしている
• 濡れたまま寝てしまうことがある

とくに、ドライヤーをせずに自然乾燥のまま寝る習慣は、頭皮の蒸れを長引かせて雑菌の温床になりやすいので注意が必要です。

間違ったシャンプー方法やヘアケア習慣

毎日シャンプーをしているのに頭皮のニオイが気になる場合、洗い方やシャンプーの選び方が影響している可能性があります。
以下の項目に心当たりがないかチェックしてみましょう。

• 洗浄力の強すぎるシャンプー／力強く洗いすぎている
  頭皮に必要な皮脂やうるおいまで洗い流してしまう場合があります。そうすると頭皮が乾燥し、皮脂の過剰分泌を招き、ニオイの原因につながることも。
• すすぎが不十分
  皮脂や整髪料の汚れが落としきれていない可能性があります。残留した汚れにより、ベタつきやニオイが発生することも。
• 湯シャン
  お湯だけで洗髪する「湯シャン」は、頭皮にやさしい反面、皮脂や汗が落ちきらない場合があります。皮脂汚れによるニオイが気になることも。
• シャンプー・トリートメント（コンディショナー）のすすぎ残し
  頭皮に残ってしまうと、毛穴詰まりや雑菌の繁殖につながり、ニオイの原因となる可能性も。

生活習慣の乱れ

睡眠不足やストレス、運動不足といった生活習慣の乱れは、頭皮環境を不安定にし、ニオイのもととなる原因を作り出してしまう場合があります。

• 睡眠不足
  成長ホルモンが不足し、ターンオーバー（細胞の生まれ変わり）の乱れを引き起こす原因に。古い角質や皮脂が頭皮に溜まりやすくなり、臭いの原因となる雑菌が繁殖しやすくなる。
• ストレス
  自律神経が乱れ、皮脂分泌のバランスが崩れ、皮脂の過剰分泌につながる。
• 食生活
  脂っこい食事や糖質の取り過ぎにより皮脂が過剰分泌される。さらに、体内の過酸化脂質が増加し、ニオイの原因物質が発生する場合も。

こうした生活習慣の乱れは、頭皮のニオイだけでなく、フケやかゆみ、抜け毛といったトラブルにもつながる可能性があります。

頭皮の臭いを抑えるシャンプーを選ぶ

シャンプーしても頭皮が臭い原因には、酸化した皮脂や汗・雑菌の繁殖などが関係しています。そのため、皮脂や汚れや汗をすっきり落とせるタイプのシャンプーを選びましょう。

ただし、洗浄力が強すぎると頭皮のうるおいまで奪ってしまい、かえって皮脂の過剰分泌を招き、臭いの原因につながってしまう場合もあります。頭皮に必要なうるおいを守りながら、汚れをやさしく洗い流せるアミノ酸系洗浄成分を配合したタイプなどを選ぶとよいでしょう。

＜シャンプー選びのポイント＞

• 皮脂や汚れを落とせる、適度な洗浄力のあるタイプ
• 洗浄力が適度なアミノ酸系洗浄成分配合のシャンプー
• すっきりとした香りや、香りの持続性のあるタイプ

ラサーナのプレミオール シャンプーには、フランス・ブルターニュ産の海泥成分（マリンシルト）が配合されており、毛穴の汚れを吸着して頭皮をすっきり洗い上げます。
また、7種のハーブエキスを配合。頭皮をすっきり整えながら臭いをケアします。
さらに、プレミオール シャンプーのアロマティックフローラルの香りは、まるで香水のようにふわりとやさしく続き、時間の経過さえ楽しめるのが特長です。シャンプー後のさりげない香りの余韻が、気分をリフレッシュさせてくれます。

洗髪方法を見直す

シャンプーの方法や使用アイテムなど、毎日の洗髪やヘアケア習慣を見直してみましょう。

＜よくある洗髪方法の落とし穴＞

• 髪の表面だけ洗って、頭皮にまで泡が届いていない
• すすぎが甘く、シャンプーや整髪料が残ってしまう
• 髪や頭皮がしっかり乾ききらず、湿ったままになっている　…など

洗う・すすぐ・乾かすの3つのステップを正しく行うだけでも、頭皮のニオイを防ぐ効果が期待できます。
正しいシャンプーの方法は「頭皮の臭いを防ぐ正しいシャンプーの方法」で解説しています。

生活習慣を見直す

頭皮のニオイは、日々の生活習慣からも影響を受けます。睡眠不足やストレス、偏った食事は皮脂の分泌を増やし、臭いの原因になる場合があります。

以下のような生活習慣の見直しも意識しましょう。

• しっかりと睡眠をとる… 7〜8時間を目安に
• 栄養バランスのとれた食事を意識する… ビタミン・ミネラル・タンパク質を中心に
• 軽い運動を取り入れる… ウォーキングやストレッチを1日20〜30分
• ストレスをためすぎない… 入浴や趣味の時間などでこまめにリフレッシュ

1.ブラッシングと予洗いをする

入浴前にしっかりとブラッシングをし、髪のほつれやほこりなどの汚れを落としましょう。
シャンプー前には、髪の毛全体をお湯で予洗いします。ぬるま湯（38度程度）で2〜3分ほどかけて、しっかりと洗うことで、一般的な髪の汚れの半分程度を落とせます。

2.シャンプーを泡立てる

泡立ちが不十分だと、汚れをうまく取りきれず、ニオイの原因につながる場合があります。しっかりと泡立てて使うことで、皮脂や汚れを包み込みやすくなり、洗浄ムラや摩擦による刺激を防げます。

3.指の腹でやさしく洗う

爪を立てず指の腹を使って、やさしくマッサージするように洗いましょう。
力加減にムラが出やすい場合は、シャンプーブラシ（スカルプブラシ）を取り入れるのもおすすめです。力加減が均一になり、地肌への負担を抑えながら毛穴まわりの汚れも洗いやすくなります。
ラサーナのスカルプブラシは、ラサーナのヘアケア理論を盛り込んだピン形状により、毛穴の奥にまでピンが入り込みます。落としづらい頭皮の毛穴汚れまですっきりと洗い上げます。

4.すすぎ残しのないように丁寧にすすぐ

シャンプー後は頭皮や髪に泡が残らないよう、ぬるま湯でしっかりとすすぎましょう。すすぎが不十分だと、シャンプーの成分が地肌に残り、臭いの原因になる場合があります。
とくに、耳の後ろや襟足、髪の生え際などはすすぎ残しが多い部分なので、時間をかけてしっかりすすぎましょう。

5.ドライヤーで根元まで乾かす

シャンプー後は、髪や頭皮に水分が残ると雑菌が繁殖しやすく、ニオイの原因になります。タオルでこすらず押さえるように水分を取り除いたら、ドライヤーで髪の根元までしっかり乾かしましょう。
高温で近づけすぎると地肌を傷めるため、30cmほど離して低温で乾かします。