頭皮がかゆくなる原因はさまざま
頭皮のかゆみ(痒み)は、さまざまな原因によって引き起こされます。とくに代表的な原因は次の5つです。
以下で、頭皮がかゆくなるメカニズムを解説します。
原因①頭皮の乾燥
すこやかな頭皮は、角質層と皮脂膜のバリア機能によって適度な水分が保たれています。
しかし、加齢によって皮脂の分泌量が減る、あるいは過度な洗髪で必要な皮脂膜まで洗い流してしまうなどすると、バリア機能は低下してしまいます。バリア機能が低下すると、頭皮は水分を失い、次第に乾燥します。乾燥した頭皮では、外的刺激を感じる神経が表皮近くまで伸びてくるため、かゆみ(痒み)や湿疹を引き起こしやすくなります。
原因②皮脂の過剰分泌に伴う分解産物
過度なストレスや不規則な生活が続くと、頭皮の皮脂分泌量が増え、脂っぽい状態になります。過剰に分泌された皮脂は、マラセチア菌のような常在菌によって分解産物(脂肪酸)になったり、時間とともに酸化皮脂になったりします。この分解産物や酸化皮脂が、頭皮を刺激し、かゆみ(痒み)や湿疹の原因となります。
原因③ターンオーバーの乱れ
顔の皮膚と同様に、頭皮も古い皮膚から新しい皮膚へとターンオーバーを繰り返しています。栄養不足や睡眠不足、シャンプーのすずぎ残しなどによって頭皮に炎症が起きると、炎症を抑えるために頭皮のターンオーバーが促進され、地肌から古い角質がまとめて剥がれ落ちてフケになります。
フケが出るほどターンオーバーが乱れている頭皮は、外部の刺激に対して非常に敏感な状態です。結果として、健康な頭皮に比べてかゆみ(痒み)や湿疹を感じやすくなります。
原因④外部からの刺激
汗や紫外線など外的刺激も、頭皮に刺激を与え、かゆみ(痒み)や湿疹を引き起こす原因となります。ヘアカラーやスタイリング剤、育毛剤、その他の化粧品の使いすぎも、地肌にダメージを与える外的刺激となるので注意が必要です。
原因⑤その他の皮膚疾患
アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)、乾癬などの皮膚疾患を頭皮にお持ちの場合、その症状としてかゆみ(痒み)や湿疹が引き起こされることがあります。
【頭皮のかゆみに悩む女性向け】スカルプシャンプーの種類と選び方
女性向けシャンプーは頭皮の状態に合わせて、各メーカーでさまざまなヘアケア商品が開発、販売されています。ここでは頭皮のかゆみ(痒み)を改善したい女性に向けて、以下について、それぞれ詳しく紹介します。
※当ページでは「頭皮」と「スカルプ」、「頭皮シャンプー」と「スカルプシャンプー」を同じ意味で使用しています(「スキャルプ」「スキャルプシャンプー」も同様です)。
スカルプシャンプーの特徴と機能

スカルプ(スキャルプ、scalp)は「頭皮」を意味する言葉で、頭皮の健康を保つために作られたシャンプーは一般的に「スカルプシャンプー」と呼ばれます。スカルプシャンプーには、通常のシャンプーと同じように、次のような洗浄成分やコンディショニング成分が含まれていることが一般的です。
目的 | 成分 |
---|---|
洗浄 |
【高級アルコール系】
【アミノ酸系】
【ベタイン系】
【タウリン系】
【石鹸(せっけん)系成分】
【天然由来系】
|
コンディショニング成分 |
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加えて、スカルプシャンプーには通常のシャンプーに比べて、次の3つの効果が期待できます。
- 保湿効果:頭皮に潤いを与え、乾燥をやわらげる
- 抗菌効果:皮膚炎やフケの原因となる菌(マラセチア菌など)の繁殖を抑え、頭皮をすこやかに保つ
- 爽快感:スースーした清涼感をもたらし、爽やかな香りで気分がすっきりリフレッシュする
それぞれの働きをもつ主成分は次のとおりです。
はたらき(効果) | 成分 |
---|---|
保湿 |
|
有効成分(抗菌) |
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爽快感 |
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アミノ酸系シャンプーの特徴
スカルプシャンプーと同様に、ヘアケア業界で注目を集めているのがアミノ酸系シャンプーです。アミノ系シャンプーには多種のアミノ酸系洗浄成分が配合されており、優れた洗浄力と同時に必要な脂分と潤いを残すなど、頭皮や地肌への優しさで知られています。アミノ酸は、髪と頭皮に自然に存在する成分で、頭皮をすこやかな状態に保つことを期待できます。次のような成分がアミノ酸系洗浄成分に該当します。
アミノ酸系洗浄成分 | 成分名 |
---|---|
グルタミン酸系 |
|
グリシン系 |
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アラニン系 |
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タウリン系 |
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ベタイン系※ |
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※ベタイン系:アミノ酸系ではないものの、アミノ酸系洗浄成分と同様に弱酸性で低刺激、さらに地肌に優しい洗浄成分として知られている成分です。アミノ酸系洗浄成分とあわせてチェックするとよいでしょう。
アミノ酸系洗浄成分は、スカルプシャンプーや赤ちゃん用のベビーシャンプーのようなヘアケア製品をはじめ、ボディケア製品やスキンケア製品などさまざまな製品に配合されています。大きくは以下の3つのメリットがあり、敏感肌や乾燥肌で悩む方におすすめです。
- 低刺激性:弱酸性であるため、地肌や毛髪に優しく、刺激を与えにくい。
- 保湿力:地肌や毛髪に必要な潤いを残し、乾燥を防ぐ。
- 環境にやさしい:天然由来の成分であるため、地肌と環境にやさしい。
アミノ酸系シャンプーを選ぶ際は、自分に合わない添加物が含まれていない製品かどうか、成分表をしっかり確認しましょう。

オーガニックシャンプーの特徴
数あるシャンプーの中でも、アレルギーに敏感な方や自然志向の方からの人気が高いのがオーガニックシャンプーです。
数あるオーガニック成分の中でも、特にスカルプシャンプー向けのヘアケア成分としておすすめなのが海泥(クレイ)と海藻です。
●【海泥(クレイ)】

海藻やプランクトンなどの海洋生物が海底に堆積し、時間をかけて分解や合成を繰り返してできた超微粒子の泥のことです。
海泥には優れた吸着力があり、頭皮の余分な皮脂やフケ、汚れなどを吸着して洗い流す機能があります。さらに豊富に含まれるミネラルが頭皮に栄養を与え、頭皮を健やかに保ちます。その他にも、頭皮の奥の汚れを落とし、毛穴を清潔に保つ機能などがあります。
●【海藻】

海藻類に含まれるグルタミン酸やアスパラギン酸などの誘導体が頭皮に潤いを与え、乾燥を防ぎます。同時に、海藻にはビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素が豊富に含まれており、頭皮や髪に必要な栄養を与えます。
また、海藻に含まれる抗酸化成分が健康な髪の成長をサポートします。さらに抗炎症作用を持つ成分も含まれていて、頭皮トラブルの予防が期待できます。
※「オーガニック」とは?:オーガニックとは、農薬を使用しないで作った野菜や、添加物などを入れていない無添加な商品などを指す言葉です。つまり、オーガニックとは農薬を使用しないで作られたものを指します。
※「ボタニカル」とは?:ボタニカルはオーガニックかどうかではなく、「植物の」「植物由来のもの」という意味です。例えば、海藻エキスや緑茶エキス、カキタンニン(柿渋)などは植物由来なのでボタニカルですが、ヘマチンは動物由来なのでボタニカルではありません。
※シャンプーなどに配合されることのある「エッセンシャルオイル(精油)」と「アロマオイル」は何が違う?:エッセンシャルオイル(精油)は、植物から抽出された天然由来の原液のことを指し、アロマオイルは、エッセンシャルオイル(精油)を希釈するためのオイルや香料などが添加されている製品を指します。なお、同じオイルでもアルガンオイルは、ビタミンEなどを高濃度に含んだ天然オイルで、モロッコでは食用油としてだけでなく、保湿・潤いなどを目的にスキンケアやヘアケア、ボディケアなど、幅広く利用されてきました。
※代表的な精油の成分としては、ベルガモット、ローズマリー、ペパーミント、ミントなどがあります。
ラサーナ(La Sana /ヤマサキ)のプレミオール シャンプーを例に取ると、フランス・ブルターニュ産の海泥をはじめ、世界各地から厳選した海藻のエキスを配合しています。
薬用シャンプー(医薬部外品)の特徴
医薬部外品に認定されている薬用シャンプーには、特定の効能効果がある薬用成分(有効成分 ※例えば皮脂の酸化を抑えるデオドラント成分)が配合されており、頭皮の炎症やフケ、かゆみ(痒み)などのトラブルを軽減するのに役立ちます。医薬部外品の薬用シャンプーに配合されている薬用成分(有効成分)のなかでも、特に代表的な成分とその効果は次のとおりです。
薬用成分(有効成分) | 期待される効果 |
---|---|
アデノシン1リン酸2Na |
毛根まで浸透して抜け毛・薄毛を防ぎ、すこやかな発毛を促進する |
イソプロピルメチルフェノール |
臭いの原因を殺菌し、毛髪や頭皮の汗から嫌なニオイが発生することを防ぐ |
グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム) |
頭皮の赤みやかゆみ(痒み)などの炎症を抑え、頭皮に繁殖しがちな菌を殺菌する |
ピロクトンオラミン |
抗菌作用により脂性フケやかゆみ(痒み)を防ぎ、頭皮を健やかに保つ |
ミコナゾール硝酸塩 |
脂性フケやかゆみ(痒み)の原因菌の増殖を抑える |
シメン-5-オール |
脂性フケやかゆみ(痒み)の原因菌の増殖を抑える |
緑茶乾留エキス |
皮脂の酸化を抑えるとともに、頭皮の臭い成分を包み込んで防臭する |
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一般的なシャンプーと比べて、薬用シャンプーはこれらの症状に特化したケアができます。使用時にはその薬用成分(有効成分)と効果を理解し、自分の頭皮の状態に合ったものを選ぶことが大切です。
例えば、ラサーナ(la sana)の薬用シャンプーを例に取ると、頭皮のフケやかゆみ(痒み)を防ぐ有効成分として「グリチルリチン酸2K」が配合されています。
さらに、地肌や髪にやさしいとされるアミノ酸系洗浄成分「ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸」なども含まれており、頭皮と髪をいたわりながら洗い上げる設計になっています。
市販のスカルプシャンプーの主な購入場所
市販のスカルプシャンプーには、プレミオールシャンプーのような通販限定商品だけでなく、通販サイトやドラッグストアなどで購入できる市販品も数多くあります。
例えば、「serapie(オクトセラピエ)」「オクトピロックス(クラリアント)」「メンソレータム メディクイックH 頭皮のメディカルシャンプー(ロート製薬)」「スカルプシャンプーカダソン(KADASON)」「コラージュフルフルネクストシャンプー (持田製薬)」「minon (第一三共ヘルスケア)」「コラージュフルフルネクストリンス (持田製薬)「Curel (花王)」「ウーマシャンプープレミアム」「ココデオード」「haru kurokamiスカルプ アミノ酸系シャンプー」「アンファースカルプD」「スカルプシャンプー ドライ(エイチアンドエス)」「フォーメン ゴールド2イン1シャンプー(エイチアンドエス)」「スカルプゴールドシャンプー(エイチアンドエス)」「ダリヤ フケミン ユー」などが知られています。詳しくAmazonや楽天市場などの通販サイト、またはドラッグストアなどでご覧ください。
頭皮シャンプーの購入時には、商品の成分やメーカーの信頼性を確認し、自分の頭皮の状態に合った製品を選ぶことが重要です。
正しい洗髪方法で頭皮の健康を保ちましょう

ここからは、頭皮のかゆみを防ぐための洗髪方法と、洗髪1回あたりのシャンプーの適量、頭皮シャンプーと泡の関係、スパークリングスパシャンプー(炭酸シャンプー)の特徴を紹介します。
地肌を清潔に保つための洗い方
頭皮のかゆみを改善するには、正しい洗い方でシャンプーをする必要があります。地肌を清潔に保つためにも、次の洗い方を参考にして毎日丁寧なシャンプーを心がけましょう。
- シャンプー前にはブラッシングをして、髪のもつれを解いておく
- シャンプーをつける前に、お湯だけで髪と頭皮をしっかりと洗う(予洗い)
- 適量のシャンプーを手のひらにとる(使用量の目安はこちら)
- 指の腹で頭皮をマッサージするようによく泡立てて洗う(爪を立てないように注意する)
- シャンプー専用のスカルプブラシ(ヘアブラシ)を使うのが望ましい
- 洗髪後は、すすぎ残しがないように丁寧にすすぐ
- ドライヤーを使う前に、タオルドライで十分に水分を取り除く
- ドライヤーは中温で、髪から十分に離して、動かしながら髪を乾かす(乾かしすぎはダメージの原因となるので注意)
- 最後は冷風で仕上げて、髪のキューティクルを整える
髪の毛を洗うときの1回あたりのシャンプーの適量とボトル容量・使用可能期間の関係
洗髪1回につき、どれくらいの量のシャンプーを使用するべきかは、髪の毛の長さによって異なります。ワンプッシュあたりの容量を約3mLとすると、シャンプーの適量は次のとおりです。
髪の長さ | 適量 |
---|---|
ショート | 1プッシュ〜2プッシュ |
ミディアム | 2プッシュ〜3プッシュ |
セミロング | 3プッシュ〜4プッシュ |
ロング | 4プッシュ以上 |
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シャンプーはボトルによって容量が異なります。ボトル1本あたりの容量と買い替え期間の目安の関係を表にまとめたので、参考にしてみてください。
買い替えの頻度 | 1ヶ月に1本 | 1.5ヵ月に1本 | 2ヶ月に1本 |
---|---|---|---|
ショートヘア | 200mL・230mL | 230mL・280mL | 230mL・280mL・300mL・340mL・375mL |
ミディアムヘア | 200mL・230mL・280mL | 280mL・300mL・340mL・375mL・400mL・420mL | 340mL・375mL・400mL・420mL・450mL・475mL・480mL・500mL |
セミロングヘア | 280mL・300mL・320m・340mL・375mL | 400mL・420mL・450mL・475mL・480mL・500mL | 500mL |
ロングヘア | 340mL・375mL・400mL・420mL | 500mL | 1000mL |
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※洗髪頻度は「1日1回」、ワンプッシュあたりの容量は「3mL」と設定しています。
シャンプー1本あたりの容量は、商品によってさまざまです。実際にシャンプーを購入する際は、ブランドや配合成分とあわせて容量もチェックしておきましょう。
実は泡立たないほうがよい!?頭皮シャンプー(スカルプシャンプー)と泡の関係
スカルプシャンプーは必ずしも「泡立ちがよければ頭皮にもいい」というわけではありません。たしかに、よく泡立つシャンプーは頭皮の汚れやフケを浮かせて除去するのに役立ちます。
一方で、アミノ酸系シャンプーのように泡立ちにくい(泡が柔らかい)シャンプーにも、頭皮や地肌にやさしく、乾燥や摩擦、刺激をつながりにくいというメリットがあります。頭皮の潤いや脂分を適度に残してバリア機能を保つことで、乾燥やかゆみ(痒み)の改善につながります。加えて、カラーリングした髪を保護し、色落ちを減らす効果もあります。
泡立つシャンプーが合うのか、泡立たないシャンプーが合うのかは、人それぞれの髪のタイプ、頭皮の状態、個人の好みによって異なります。自分の頭皮と髪の状態を理解して、適切なシャンプーを選んでください。
ヘッドスパとスパークリングスパシャンプー(炭酸シャンプー)の効果

ここ数年、ヘッドスパを利用する方が増えています。ヘッドスパは、頭皮を刺激することで血行を促進するほか、適度なリラックス効果もあるため、人気を集めています。
「ヘッドスパのようなリフレッシュ効果がほしい」という方には、スパークリングスパシャンプーがおすすめです。スパークリングスパシャンプーは炭酸成分を含んだきめ細かい泡が特徴で、毛穴の奥まで清浄にできるので、洗髪後にすっきりとした爽快感を味わえます。
シャンプーとトリートメントの役割
ここからは、正しいヘアケアを実践する上で知っておくべき「シャンプーとトリートメントの役割」について解説します。
頭皮に潤いを与えるシャンプー&トリートメント
頭皮の乾燥やかゆみに悩む方には、モイストシャンプーもおすすめです。頭皮にモイスト(潤い)を与えるシャンプーを選ぶ際には、保湿成分が含まれているかどうかを確認しましょう。頭皮の乾燥をケアしながら、必要な美髪成分が含まれている製品を選ぶことが大切です。また、シャンプーの正しい使用方法を守ることで、頭皮を健康的な状態に保つことができます。
また、モイスト効果のあるトリートメントを選ぶ際には、髪のダメージを補修し、保湿効果のある成分を含む製品を選びます。トリートメントは髪を補修し、健康的な状態を保つのに役立ちます。正しい使用方法を守ることで、トリートメントの効果を最大限に引き出すことができるのです。
※「リンス」「コンディショナー」「トリートメント」の定義や取り扱いの有無はメーカーによって異なります。当社はコンディショナーをラインナップしていませんが、リンスとトリートメントの当社の定義は以下です。>
リンス:シャンプー後に弱酸性の成分でpHを整え、またオイル分を補給することで髪のすべり・まとまりをよくする目的のもの>
トリートメント:髪の表面から浸透し、毛髪内部のダメージの補修を目的とするもの
シリコンかノンシリコンか?メリット・デメリットは髪質による
シリコンシャンプー(トリートメント)には、シリコンが髪の表面をコーティングすることで、シャンプー後の髪のきしみを抑えてなめらかな手触りにしたり、光沢を与えたりといった作用があります。また、熱やなどのダメージから髪を保護する作用もあります。一方、髪が細かったり少なかったりすると、髪の質感やボリュームが失われる可能性があります。加えて、シリコンが頭皮に残ると頭皮環境を悪化させる可能性があるため、シャンプー後はしっかり洗い流しましょう。
一方、ノンシリコンシャンプー(トリートメント)は、髪が細かったり少なかったりしても自然なボリュームが出やすくなります。ただし、シャンプー後に髪がきしみやすくなったり、ブラッシングのときに髪を傷めやすかったり、ドライヤーの熱でダメージを受けやすかったりすることには注意が必要です。
シリコンシャンプー | ノンシリコンシャンプー | |
---|---|---|
メリット | 髪同士の摩擦を抑える |
ハリコシ、ボリュームが感じられる |
デメリット | 髪のボリューム感が出しにくい |
髪がきしみ、指通りが悪くなる |
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かゆみ対策用の頭皮ケア・ヘアケア製品を選ぶ際のポイント
●頭皮ケアとスキンケアは似ている
頭皮も地肌の一部なので、顔のスキンケアと同様に適切なケアが必要です。頭皮のクレンジングは、過剰な皮脂や汚れを取り除き、かゆみの改善につながります。同様に化粧水も、頭皮の乾燥を防ぎ、かゆみの抑制効果が期待できます。
●頭皮が敏感な方には無添加シャンプーも選択肢
頭皮のかゆみを抑えるためには、ヘアケア製品の選択が重要です。多くのシャンプーやトリートメント製品には、香料や安定剤・防腐剤などが含まれています。これらの成分は、香りを出すためや(ex. フローラル系、シトラス系、ハーブ系、せっけん系……)、製品の保存性を高めるために使われますが、まれに頭皮のかゆみを引き起こす原因となることがあります。敏感肌の人は、高級アルコール系界面活性剤(ex. ラウリル硫酸Na)や安定剤・防腐剤、香料、合成着色料などが入っていない製品を選ぶのが無難かもしれません。
●頭皮のかゆみとアルコール成分の関係
メントール配合の製品は頭皮に爽快感を与えるなどのリフレッシュ効果が期待できる一方、多くのヘアケア製品にはアルコールが含まれており、頭皮のかゆみの原因となることがあります。アルコールは頭皮が乾燥したり荒れたりすることがあり、敏感肌の人には過剰な刺激となることがあります。アルコールフリーのマイルドな製品を選ぶことも、頭皮のかゆみを防ぐ選択肢の一つです。
【まとめ】頭皮のかゆみケアのポイント
ここまでの内容をまとめました。
【かゆみケア用】シャンプー選びのポイントを再確認

シャンプーを選ぶときは、成分と効果をしっかり理解することが重要です。とくに頭皮のかゆみ(痒み)が気になる方は、以下に着目しながら、自分に合ったシャンプーを選びましょう。
- 保湿成分が多く配合されているか
- 低刺激でマイルドな洗浄成分(アミノ酸系など)が配合されているか
- 頭皮の悩みに合った薬用成分(有効成分)が配合されているか
シャンプーの使い方のポイント

シャンプーの正しい使い方は次のとおりです。
- シャンプー前にはブラッシングをして、髪のもつれを解いておく
- シャンプーをつける前に、お湯だけで髪と頭皮をしっかりと洗う(予洗い)
- 適量のシャンプーを手のひらにとる(使用用の目安はこちら)
- 指の腹で頭皮をマッサージするように、よく泡立てて洗う(爪を立てないように注意する)
- 持っていれば、シャンプー専用のスカルプブラシ(ヘアブラシ)を使う
- 洗髪後は、すすぎ残しがないように丁寧にすすぐ
とくに頭皮のかゆみ(痒み)が気になる方は、以下のようなポイントに気をつけましょう。
- ブラッシング時、頭皮を傷つけないように注意する
- シャンプー時は爪を立てず、指の腹で優しく頭皮を洗う
シャンプー後の髪の乾かし方のポイント

髪の正しい乾かし方は次のとおりです。
- タオルドライで髪の水分を優しく取り除く
- ドライヤーの温度は中温に設定する
- ドライヤーは頭皮から離して使用する
- 毛髪だけでなく、頭皮も十分に乾かす(乾かしすぎはNG)
- 最後は冷風で仕上げて、髪のキューティクルを整える
とくに頭皮のかゆみが気になる方は、以下のポイントを意識しましょう。
- タオルドライは頭皮に刺激を与えないように、丁寧に行う
- 皮脂常在菌(マラセチア菌など)の繁殖を抑えるために、髪の根本〜頭皮も乾かす(ドライヤーでの乾かしすぎには注意)
- 頭皮の症状に合わせて、頭皮美容液などのスカルプケア製品を使う
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